風力発電などと並んで、自然エネルギー発電の代表選手となっているものの一つが、太陽エネルギー発電です。実は、この太陽エネルギー発電には二つの方式があって、一つが太陽光発電であり、もう一つが太陽熱発電です。というのも、太陽光発電が太陽の光エネルギーを直接、電力に変換するものであるのに対して、太陽熱発電の方は、太陽熱で湯を沸かして高圧蒸気を作り、その高圧蒸気で発電機のタービンを回して電力を作る、という火力発電などと同様の気力発電である、という違いがあるからです。このために、太陽の光エネルギーを直接、電力に変換してしまう太陽光発電には、他のほとんどの発電方式のような発電機というものが必要ではなく、そのために非常にコンパクトなサイズでも、発電が可能なものとなっているのです。
この太陽光発電は、元々、宇宙船に電力を供給するために誕生したもので、狭い宇宙船の船内でも発電ができるよう、発電機を必要とせずに、太陽の光エネルギーを直接、電気に変換してしまうことで電力を生み出す、という新しいタイプの発電システム、太陽電池だったわけです。この太陽電池の原理で、これを地上での電力供給用として活用するものにしたのが、ソーラーパネルによって集光した太陽の光を直接に電力に変換してしまう、という方式の太陽光発電でした。このことで、発電機を必要とする他の発電方式に比べて、コンパクトな装置で発電ができるために、一般家庭の屋根の上に設置して自家発電することもできる、というものになっているのです。